概要
キーパーとして遊ぶ際、まずは市販・公開されている既製シナリオを選んで回すのが一般的な入り口です。しかし経験を積むと、次第に「自分でシナリオを作ってみたい」という気持ちが生まれてきます。このページでは、既製シナリオを選ぶ基準と、オリジナルシナリオを作る際の基本的な骨格を整理します。
既製シナリオの選び方
- 参加人数・プレイ時間が実情に合っているか確認する——多くのシナリオには推奨人数・想定プレイ時間が明記されています。これを大きく外れると、進行のテンポが崩れやすくなります
- 舞台年代・トーンを確認する——1920年代を舞台にした古典的な作品もあれば、現代や近未来を舞台にした作品もあります。参加者の好みに合わせて選びましょう
- 戦闘中心か調査中心か——シナリオによって、探索者が直接的な危険に晒される戦闘寄りのものと、聞き込み・推理が中心の調査寄りのものがあります。初心者が多い卓では、調査中心で緊張感を保ちやすいものが向いています
オリジナルシナリオの基本構成
シナリオの多くは、次の4つの局面を骨格として組み立てられています。
- 導入——探索者が事件に関わるきっかけを提示する局面です。依頼を受ける、事件に偶然遭遇する、知人からの手紙が届く、といった形が一般的です。探索者たちが「なぜ自分たちが動くのか」に納得できる理由づけが重要です
- 調査——探索者たちが聞き込み・現地調査・資料収集などを通じて、手がかりを積み上げていく局面です。シナリオの大部分をこの局面が占めます
- クライマックス——事件の全貌、あるいは怪異そのものと対峙する局面です。ここでSAN値が大きく動くことが多く、シナリオ全体の緊張が最も高まる場面です
- 結末——生還できたか、真相を暴けたか、代償として何を失ったか——物語の帰結を示す局面です。ハッピーエンドに限らず、探索者が正気や命を失う結末も、クトゥルフ神話TRPGらしい終わり方として広く受け入れられています
手がかりの設計——「詰み」を避ける工夫
オリジナルシナリオを作る上で最も注意すべきなのが、探索者たちが手がかりを得られずに行き詰まってしまう「詰み」の回避です。
- 重要な手がかりには複数の入手経路を用意する——ある一つの判定・NPCとの会話だけが手がかりへの唯一の道になっていると、そこで失敗した瞬間に物語が止まってしまいます。同じ情報に複数の経路からたどり着けるよう設計するのが安全です
- 判定に失敗しても物語が完全には止まらないようにする——判定の成否で「手がかりが得られるかどうか」ではなく、「手がかりの得られ方(スムーズか、遠回りか)」が変わる設計にすると、詰みのリスクを減らせます
- 手詰まりになった場合のキーパー裁定を事前に想定しておく——万が一探索者たちが行き詰まった場合、どのNPCが助言をくれるか、どんな追加の手がかりを出せるかを、あらかじめ数パターン考えておくと安心です
まずは短いシナリオから
オリジナルシナリオを初めて作る場合は、1シーン・1時間程度で完結する短いものから始めるのがおすすめです。骨格(導入・調査・クライマックス・結末)を小さな規模で組み立てる経験を積むことで、次第に長く複雑なシナリオにも挑戦しやすくなります。

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