※本記事は2026年7月26日時点の発売前情報に基づく紹介です。『クトゥルフ囲碁指南(Cthulhu Go Teaching)』は2026年第3四半期にリリース予定で、内容は今後変更される可能性があります。
概要
『クトゥルフ囲碁指南(Cthulhu Go Teaching)』は、BHD_Gamesが開発する、クトゥルフ要素と伝統的な囲碁を融合させた対局ゲームです。Steamストアページによれば、プレイヤーは「ツンデレなクトゥルフ様」と盤を挟んで知恵比べをすることになります。クトゥルフ様は自らの右脳を切り落として囲碁AI「KataGo」を搭載したという設定で、難易度は複数用意されており、全力を出させないためにお酒で酔わせる必要がある、という人を食った仕掛けも紹介されています。ゲームモードはAI対局のほか、1つの画面で友達と対面対局できるローカル2人対局、棋譜を読み込んで戦術を鍛える詰碁モードを収録予定。日本語を含む9言語のインターフェイスとフル音声に対応するとされています。なお囲碁AIエンジンにKataGoを使用するほか、一部モデルと効果音の制作に生成AIツールを用いたことが開発者から開示されています。
クトゥルフ神話との関係
本作の神話要素は、恐怖の対象としてではなく「キャラクター」としてのクトゥルフを全面に押し出したものです。対局中に虚空から触手を伸ばして碁石を掴む所作、音楽好きで触手の多さを活かして一人オーケストラができるという設定、囲碁の英才教育を受けさせられる小さなクトゥルフの子供の存在など、『クトゥルフの呼び声』で描かれた海底の恐怖の主とは似ても似つかない、徹底的に愛玩化されたクトゥルフ像が展開されます。これは日本や東アジア圏で長く続いてきた「邪神の萌えキャラ化」というパロディ受容の系譜に連なるもので、原典の宇宙的恐怖を知っているほどギャップの可笑しさが増す構造です。碁石が隣り合うとお団子のようにくっつき、アタリ寸前になると緊張した表情を見せるといったビジュアル面の遊びも、盤上の生殺与奪を「捕食」のイメージで包む本作らしい味付けといえます。
独自の要素・原典との違い
クトゥルフ神話を題材にしたゲームはホラーADVやRPGが圧倒的多数を占めており、「囲碁」という伝統ボードゲームとの組み合わせは他に類を見ません。しかも搭載されるKataGoは現実の囲碁界でトップ水準とされるオープンソースAIであり、キャラクターゲームの皮を被りながら対局エンジンは本格派という取り合わせが本作の最大の特徴です。原典のクトゥルフが「理解も対抗も不可能な存在」であるのに対し、本作では難易度調整や酔わせるギミックを通じて「手加減してもらえる存在」へと反転しており、恐怖の代わりに囲碁学習への敷居の低さを提供する設計になっています。発売前のため実際の仕上がりは未知数ですが、詰碁モードやローカル対局まで備えるという構成が事実であれば、神話ファンより先に囲碁入門者の目に留まるタイプの変わり種となりそうです。リリースは2026年第3四半期予定で、続報はSteamページで確認できます。


