編集部注(著作権について): 本記事が扱う『闇の魔神』(原題: The Dark Demon、1936年発表)は、パブリックドメインであるとは断定できません。ブロックは1994年まで存命で著作権管理に積極的であり、同時期の複数作品について実際の著作権更新記録が確認されています。本記事は原文からの引用を行わず、あらすじ・論評のみで構成しています。
概要
隠遁生活を送る怪奇作家(ラヴクラフトを思わせる人物)が、自らの見る夢を異界の神の啓示だと語り手に打ち明ける一編。『闇をさまようもの』のわずか1ヶ月前に発表された、ブロック側が先んじてラヴクラフトを死なせた作品。
作品情報
- 原題: The Dark Demon
- 執筆・発表年: 1936年発表(「ウィアード・テイルズ」誌11月号)
- 主題タグ: 怪奇作家をモデルにした人物、異界の神の使徒という妄執、『闇をさまようもの』の1ヶ月前という位置づけ
登場神格・用語
あらすじ
隠遁生活を送る怪奇作家エドガー・ヘンキスト・ゴードン(ラヴクラフトを露骨に思わせる人物)は、自らの見る夢が単なる想像ではなく異界の神の啓示であり、自分がその神の地上における使徒(メシア)であると語り手に打ち明ける。ゴードンの夢の描写は『ネクロノミコン』や『妖蛆の秘密』の記述と酷似していた。ついに語り手が家に踏み込むと、ゴードンは黒い毛に覆われ緑の目を持つ「闇の魔神」――ナイアーラトホテップの化身に取り憑かれており、語り手は彼を撃つ。
読みどころと注目テーマ
怪奇作家をラヴクラフトそのままに描く自己言及性、異界の神の使徒だという妄執、『闇をさまようもの』のわずか1ヶ月前という際どいタイミング
執筆背景と影響
ラヴクラフト本人をモデルにした人物を(今度はブロック側が)死なせる筋書きで、『闇をさまようもの』(1936年12月号)のわずか1ヶ月前に発表されている点が重要。三部作往復書簡(星から訪れたもの→闇をさまようもの→尖塔の影)とは別に、先んじてラヴクラフトを死なせたブロック作品として位置づけられる。






