概要
『Lovecraft’s Untold Stories 2』は、Blini Gamesが開発しFulqrum Publishingがパブリッシングを手がけるアクションRPGで、2022年9月13日にSteamで発売されました。公式の説明では「ラヴクラフト神話を基にしたローグライク要素つきアクションRPGとして初めてリリースされた前作の続編」と位置づけられており、グラフィックを一新したうえで、装備を自作するための新しく複雑なクラフトシステム、6人のプレイアブルキャラクター、そして歯ごたえのある大量のコンテンツを搭載したとうたわれています。基本の遊びは前作『Lovecraft’s Untold Stories』から引き継がれた見下ろし型のアクション探索で、神話の怪物がひしめくステージを切り抜けながらキャラクターを強化していく構成です。日本語には対応していないため、プレイには英語等の対応言語が必要になります。
クトゥルフ神話との関係
本作の神話との関わり方は前作の路線を継承しており、ラヴクラフトの物語群を素材としたステージと、狂気と悪夢をもたらす「オールド・ワンズ」の脅威に立ち向かうという枠組みが柱になっています。カルティストや異形の怪物と戦い、知識と装備を積み上げて超越的存在に挑むという構造は、原典では絶対に成立しない「人類の反撃」をゲームならではの快楽として成立させるものです。グレート・オールド・ワンズ級の存在をボスとして配置する発想は、神話をアクションゲームの文法に組み込む際の定石ですが、シリーズとして2作にわたりこの路線を貫いたことで、本シリーズは「ラヴクラフト題材のローグライト」という枠の代表格の一つになっています。探索の道中に散りばめられた神話由来の小道具やイベントは、原典を知るプレイヤーほどニヤリとできる作りで、素材集としての密度はシリーズ共通の持ち味です。
独自の要素・原典との違い
続編としての本作は、クラフトシステムの導入と6人のキャラクターによるプレイスタイルの幅を看板に、前作よりもRPG的な奥行きを増す方向へ舵を切りました。一方で海外レビューには、軽快なパルプアクションだった前作に比べて重厚で複雑になったことを指摘し、作風の変化について賛否を述べる声もあり、テンポの良さを愛した前作ファンとやり込み志向のプレイヤーとで評価が分かれやすいタイトルといえます。原典との距離感でいえば、恐怖の追体験よりも「神話世界を攻略対象として遊び尽くす」方向にさらに一歩踏み込んでおり、じわじわ迫る宇宙的恐怖を求める人向けではありません。前作を気に入った人が、より複雑なビルドとクラフトを求めて手を伸ばすのに適した一本であり、シリーズをまとめたバンドルも販売されているため、興味があれば前作から順に触れるのがおすすめです。



