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SAVE

奪われた家族を取り戻すため異形の力を身体に移植していく復讐劇RPG『SAVE』を紹介。

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概要

『SAVE』は、クトゥルフ神話TRPGのリプレイ動画投稿者として知られる、あたりめ氏が2015年に公開したWindows向けの無料RPGです(RPGツクール2000製)。主人公は包帯で全身を覆った復讐者。奪われた家族を取り戻すため、長く暗い旅路を歩んでいきます。主人公は男女から選択でき(デフォルト名は男がウズラ、女がメジロ)、プレイ時間は3〜4時間、結末は3種類。グロテスクな表現を含みますがホラーゲームではなく、あくまで「クトゥルフ神話を題材にした物語RPG」であると作者自身が明言しています。公開当時、ふりーむ!の週間ダウンロードランキングで1位を獲得した話題作です。

クトゥルフ神話との関係

旅路の要所で主人公の前に立ちはだかるボスは、デフォルメされた姿のクトゥルフ神話の神々や眷属たちです。また本作の核となるシステムが「異形の肉体パーツの移植」で、謎めいた黒衣の男から人ならざる部位を買い取り、自らの身体に組み込むことで人間を超えた力を得ていきます。敵が強大になるほど主人公の姿は人間から遠ざかっていく――この設計は、力と引き換えに人間性を失っていく神話作品の定番の恐怖(『インスマウスの影』の変容譚にも通じる主題)を、RPGの成長システムそのもので表現したものです。神話知識がなくても遊べますが、知っているほどボスたちの正体や結末の含意を深く味わえます。

独自の要素・原典との違い

ラヴクラフト作品の主人公が神話的存在を前に為す術なく壊れていくのに対し、本作の主人公は旧支配者級の存在が跋扈する世界を、復讐という極めて人間的な動機だけで突き進みます。恐怖に呑まれる側ではなく、自ら異形化を選んで対抗する側を描いた点が最大の反転です。ターン制の戦闘は敵の弱点と立ち回りを考える歯応えのある設計で、物語とゲームシステムが「何かを取り戻すために何かを失う」という同じ主題を語る作りは、フリーゲームならではの尖った作家性と評されました。同作者はこのほかにも神話モチーフの育成ゲーム『if.C』を公開しており、あわせて遊ぶと作風の幅が楽しめます。

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