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Cthulhu Mythos ADV 呪禍に沈む島

『Cthulhu Mythos ADV 呪禍に沈む島』を解説。

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概要

『Cthulhu Mythos ADV 呪禍に沈む島』は、株式会社Gotcha Gotcha Gamesが2024年6月に発売した「Cthulhu Mythos ADV」シリーズの第2作です(英題:The Isle Of Ubohoth)。瀬戸内海のとある島で思わぬ形で呪いを受けてしまった主人公が、島を調査しながら空海伝説と邪神崇拝の謎を追い、自らの呪いを解くことを目指します。前作『闇に囁く狂気』の「1人で遊べるTRPG」路線を引き継ぎ、能力値の決定やダイスロールによる選択肢の判定に加えて、本作では主人公の立ち絵カスタマイズやマップ探索、謎解き要素が追加されました。DLsiteでの評価は★4.6前後(2026年7月時点)で、Steam版はエンディングリストやスキップ機能などをアップデートで改善してきた点もユーザーから好意的に受け止められています。なお背景イラストの制作に一部AIが利用されていることが明記されています。

クトゥルフ神話との関係

閉ざされた島の共同体、土地に根づいた信仰の裏に潜む邪神崇拝、そしてよそ者である主人公がそれを暴いていくという本作の骨組みは、ラヴクラフトの『インスマウスを覆う影』に代表される「海辺の因習の町」ものの系譜に連なります。海と信仰が結びついた土地で、表向きの由緒ある伝承(本作では空海伝説)の下に異形の崇拝が隠れているという二重構造は、ダゴン秘密教団が教会の顔をして港町を支配していた原典の構図の和風翻案と読むことができます。システム面では前作同様、技能判定のダイスロールと正気度の管理というクトゥルフ神話TRPGの中核要素がそのまま搭載されており、調査の進め方次第で得られる情報も結末も変わっていきます。

独自の要素・原典との違い

本作の独自性は、インスマウス的な題材をニューイングランドの港町ではなく瀬戸内海の孤島に移し、弘法大師伝説という実在の民間信仰の意匠と組み合わせた点にあります。日本の島嶼部に色濃く残る霊場・祈祷の文化を下敷きにすることで、「異国の神話」ではなく「うちの田舎にありそうな怖さ」として宇宙的恐怖を提示しており、国内のクトゥルフ神話TRPGシナリオが得意としてきた和風ホラーの手法を商業ADVとして丁寧に実装しています。前作からの進化としてルート分岐が大幅に増え、レビューでも「前作からの進化を感じる」との声がある一方、一部の展開については惜しむ指摘もあります。呪いを受けた当事者として自分自身を救うために調査するという動機づけは、傍観者的な語り手が多い原典との明確な違いで、TRPG的な「自分の探索者の物語」としての没入感を高める設計といえます。

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