編集部注(著作権について): 本記事が扱う『閉ざされた部屋』(原題: The Shuttered Room、1959年発表)は、パブリックドメインであるとは断定できません(同時代・同著者の他作品に著作権更新登録の実例が確認されているため)。本記事は原文からの引用を行わず、あらすじ・論評のみで構成しています。
概要
『ダニッチの怪』と『インスマスの影』、二つの原典の設定を接合した後日談的な一編。インスマス直系の血を引く怪物が屋根裏に監禁された過去を描く。1967年には英国で映画化もされた。
作品情報
- 原題: The Shuttered Room
- 執筆・発表年: 1959年発表(アーカムハウス『The Shuttered Room and Other Pieces』の表題作)
- 主題タグ: 『ダニッチの怪』『インスマスの影』の接合、屋根裏に監禁された異形の子、1967年の映画化
登場神格・用語
あらすじ
長年海外に暮らしていたアブナー・ホワイトリーは、祖父ルーサー・ホワイトリーの死により、ダニッチのミスカトニック川沿いにある製粉所付きの屋敷を相続する。彼はやがて、伯母セアラがインスマスから深きものどもの血を引く子(ラルサ・マーシュ)を身籠って帰郷し、成長を抑えるため屋根裏部屋に監禁されていた過去を知る。異形の子は屋敷を脱走して周辺を恐怖に陥れるが、アブナーはこれを捕らえ、製粉所もろとも焼き払って決着させる。
読みどころと注目テーマ
二つの原典の設定を接合した後日談としての性格、屋根裏に監禁された血族の秘密、1967年の映画化(邦題『太陽の爪あと』)
執筆背景と影響
評者からは、『ダニッチの怪』と『インスマスの影』の要素を接合しただけの独創性に乏しい寄せ集めとの評価がある。1967年には英国でデヴィッド・グリーン監督により映画化され、邦題『太陽の爪あと』としてタイヘイ映画配給により日本でも公開された(出演: ギグ・ヤング、キャロル・リンレー、オリヴァー・リードほか)。映画版は舞台を架空の島に置き換えるなど原作から改変が加えられている。




