編集部注(著作権について): 本記事が扱う『生きながらえるもの』(原題: The Survivor、1954年発表)は、パブリックドメインであるとは断定できません(同時代・同著者の他作品に著作権更新登録の実例が確認されているため)。本記事は原文からの引用を行わず、あらすじ・論評のみで構成しています。
概要
プロヴィデンスの古い借家に隠された、300年を超えて生き永らえた外科医の秘密――両生類・爬虫類的な変容実験の果てに何が待っていたかを描く一編。
作品情報
- 原題: The Survivor
- 執筆・発表年: 1954年発表(「Weird Tales」誌7月号。のちアーカムハウス『The Survivor and Others』1957年の表題作として収録)
- 主題タグ: 300年に及ぶ長寿の秘密、爬虫類的変容、井戸状の墓所
あらすじ
1930年頃のプロヴィデンス、ベネフィット・ストリート。骨董収集家のアライジャ・アトウッドは借家として住むシャリエール邸の由来を調べ始める。屋敷の元の主ジャン=フランソワ・シャリエールは、1636年フランス・バイヨンヌ生まれとされながら1927年に死去したとされる外科医で、爬虫類・恐竜的な生物への変容実験によって長寿(半永続的な生)を得ていたことが判明する。調査の果て、アトウッドは邸内の井戸状の墓所から現れる、シャリエール自身が変貌した両生類・爬虫類的な怪物と対峙することになる。
読みどころと注目テーマ
300年を超える長寿という異形の代償、伝統的な深きものとは異なる爬虫類的な変容描写、井戸の底から現れる怪物との対峙
執筆背景と影響
ジョシイによれば本作はラヴクラフトが1934年に残した比較的長めのプロット覚書と断片的なメモを基にしており、プロット展開・台詞・人物造形・描写は全てダーレスによるもの。怪物の造形を伝統的な深きものどもではなく爬虫類寄りに改変した点が独自色として指摘されている。


