フリードリヒ・ヴィルヘルム・フォン・ユンツトは、ロバート・E・ハワードが生み出した架空のドイツ人オカルト研究家で、1931年発表の短編「夜の末裔」および「黒の碑」に初めて登場しました。世界各地を旅して禁断の秘教や邪神信仰の実態を調べ上げた人物として描かれ、その集大成である魔導書『無名祭祀書(Unaussprechlichen Kulten)』——通称『黒の書』——は、1839年にデュッセルドルフで出版されたという体裁を取っています。同書はハスターをはじめとする古き神々や各地の邪教儀式について記した危険な文献とされ、後にラヴクラフトら他の作家の作品にも取り込まれ、『ネクロノミコン』と並ぶ神話体系の代表的な魔導書となりました。
フォン・ユンツト自身は、この本を書き上げた直後、鍵のかかった部屋の中で何者かに喉を裂かれて死んでいるのが発見されたと伝えられており、その死の真相は謎のままです。
関連語: 無名祭祀書、ハスター、ロバート・E・ハワードの生涯と創作



