イベント — CTHULHU IN A CASTLE

Cthulhu in a Castle

米ペンシルベニア州の歴史的建築Glencairn Museumを会場に、宿泊・ケータリング食事つきで『クトゥルフの呼び声』キャンペーンを集中的に遊ぶ「TRPGバケーション」型イベント。2026年は6月と8月の2週末に開催された。

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概要

「Cthulhu in a Castle」は、米ペンシルベニア州ブリンアシン(Bryn Athyn)にある歴史的建築Glencairn Museumを会場に開催される、宿泊型のTRPGイベントです。ケイオシアム(Chaosium)社公式ブログの告知記事によれば、2026年は「two epic Summer weekends (June 19-21, August 14-16)」として、6月19〜21日と8月14〜16日の2週末にわたって開催されました[1]。

主催はThe Game Theatreで、イベント公式サイトはケイオシアムとの関係を「Chaosium partners with The Game Theatre to bring official Call of Cthulhu adventures to life in genuinely unsettling real-world historic, atmospheric venues」(訳: ケイオシアムはThe Game Theatreと提携し、公式の『クトゥルフの呼び声』アドベンチャーを、本物の不穏さを湛えた歴史的・雰囲気ある実在の会場でよみがえらせる)と説明しています[2]。ケイオシアム自身のブログがこのイベントを紹介する形で掲載しており、両者の提携関係のもとで行われる催しです。

どんなイベントか

ケイオシアム公式ブログは、このイベントの内容を「sinister Call of Cthulhu scenarios, catered meals, lodging」(不穏な『クトゥルフの呼び声』シナリオ、ケータリングの食事、宿泊)と要約し、遊ばれるキャンペーンとして「classic campaigns including Masks of Nyarlathotep, Horror on the Orient Express, The Two-headed Serpent, and Mansions of Madness」(『ナイアルラトホテップの仮面』『オリエント急行の恐怖』『双頭の大蛇』、そして『マンション・オブ・マッドネス』を含む定番キャンペーン)を挙げています[1]。全体は「A premium tabletop RPG experience for adults who want immersion without chaos」(混沌のない没入を求める大人のためのプレミアムTRPG体験)と位置づけられています[1]。

会場のGlencairn Museumについて、イベント公式サイトは「a stone castle of great halls, gothic arches, stained glass, and shadows」(大広間・ゴシック様式のアーチ・ステンドグラス・影を備えた石造りの城)と紹介しています[2]。同サイトはイベント全体を「An RPG Vacation, Not a Convention」(コンベンションではなく、TRPGのバケーション)と位置づけ、「fully immersive luxury TTRPG experience」(完全没入型のラグジュアリーTTRPG体験)と表現しています[2]。宿泊はホテルへの2泊込みプランまたは通いのチケットが用意され、金曜朝食から日曜昼食までの食事が付属します[2]。

なお公式サイトでは、この記事執筆時点でGlencairn Museumでの2026年8月開催より後の日程として、2026年10月(完売)および2027年1月にCairnwood Estateでの開催が案内されており、このイベントが単発ではなく季節ごとに継続開催されるシリーズであることがわかります[2]。

「体験する神話」への拡張

このサイトでは、クトゥルフ神話を原典・ダーレス系拡張・TRPG設定という3つの層に分けて記録しています。1981年に刊行されたTRPG『クトゥルフの呼び声』は、「遊べるゲーム」であるために原典にもダーレス系拡張にもなかった数値化・体系化を必要とし、それ自体が独自の系譜を育ててきました。「Cthulhu in a Castle」は、その系譜のさらに先——ゲームとして体系化された神話が、卓上の外側へ広がっていく現在地を示しています。

Chaosium Con US 2027の記事で見たように、版元ケイオシアム自身が公式コンベンションを主催し、TRPGを「現地に集まって遊ぶ場」として制度化する動きはすでにあります。「Cthulhu in a Castle」はそこからさらに踏み込み、大勢が参加するコンベンション形式ではなく、歴史的建築を丸ごと会場にし、宿泊と食事を含めてキャンペーンに集中する「バケーション」という形式を選んでいる点が特徴です。NecronomiCon Providence 2026の記事では、原典小説が朗読劇や幻灯上映という上演の形で「読む神話」から「体験する神話」へ開かれていく様子を見ましたが、「Cthulhu in a Castle」はTRPGというもう一つの系譜において、同じ方向への広がりを見せています。ゴシック様式のアーチとステンドグラスを備えた実在の城館でシナリオを演じ、そこに寝泊まりして食事をともにするという形式は、「遊ぶゲーム」だったTRPGが、参加者の生活時間そのものを巻き込む没入型体験へと拡張されつつあることを具体的に示す一例です。

参考資料

  • [1] Chaosium Inc. “Cthulhu in a Castle to Return in the Summer” — 「two epic Summer weekends (June 19-21, August 14-16)」「sinister Call of Cthulhu scenarios, catered meals, lodging」「classic campaigns including Masks of Nyarlathotep, Horror on the Orient Express, The Two-headed Serpent, and Mansions of Madness」「A premium tabletop RPG experience for adults who want immersion without chaos」の記述を含む https://www.chaosium.com/blogcthulhu-in-a-castle-to-return-in-the-summer/
  • [2] Cthulhu in a Castle 公式サイト — 「Chaosium partners with The Game Theatre to bring official Call of Cthulhu adventures to life in genuinely unsettling real-world historic, atmospheric venues」「a stone castle of great halls, gothic arches, stained glass, and shadows」「An RPG Vacation, Not a Convention」「fully immersive luxury TTRPG experience」の記述、宿泊・食事プラン、2026年10月・2027年1月開催の案内を含む https://cthulhuinacastle.com

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