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クトゥルフホラー!ラブクラフトの館

アクションゲーム『クトゥルフホラー!ラブクラフトの館』を解説。

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概要

『クトゥルフホラー!ラブクラフトの館』は、その名も「Love Craft」という同人サークルが2013年2月に発売したホラーアクションゲームです。プレイヤーは主人公を操作し、恐怖と狂気が渦巻く館からの脱出を目指します。館の中には奇怪でおぞましいクリーチャーが徘徊し、禁断の知識が記された魔道書や、異界に繋がる謎のアイテムが待ち受けており、襲い来る危険を払いのけながら生き延びることが目標となります。流血・残酷描写を含むためR-15指定となっており、DLsiteでは成人向けフロア(maniax)に掲載されていますが、性的な内容ではなくゴア表現による年齢制限です。DLsiteでの評価は★4.1前後(2026年7月時点)。ADVやRPGが大半を占める同人クトゥルフゲームの中で、アクションというジャンルを選んだ点が目を引く一本です。

クトゥルフ神話との関係

タイトルに作家の名を冠した「ラブクラフトの館」という舞台は、呪われた屋敷に踏み込み、そこに堆積した禁忌と対峙するという、『忌み嫌われる家』や『壁のなかの鼠』以来の「いわくつきの館」ものの系譜を正面から引き受けたものです。館に置かれた魔道書はネクロノミコンに代表される「読む者を危険に晒す書物」の伝統を、異界に繋がるアイテムは『銀の鍵』的な「境界を越える道具」のモチーフをそれぞれ踏まえており、クトゥルフ神話の定番の小道具が脱出アクションのギミックとして配置されています。名状しがたいクリーチャーから逃れつつ館の深部へ進む構造は、神話作品の探索者が味わう「知りたい、しかし進めば危険」というジレンマを、アクションゲームの緊張感として体感させる作りです。

独自の要素・原典との違い

クトゥルフ神話の派生ゲームでは、原典の「戦っても勝てない」という無力感を反映してADVや探索ホラーが選ばれることが多い中、本作は危険を「払いのける」ことができるアクションとして神話ホラーを設計しています。じわじわと真綿で締めるような原典の恐怖に対し、クリーチャーとの遭遇が即座に生死に直結するアーケード的な恐怖へと変換されているわけです。流血表現を伴う直接的なショック描写も、暗示と省略を旨としたラヴクラフトの筆致とは対照的で、どちらかといえばスプラッターホラー映画の文法に近い味付けといえます。サークル名からタイトルまで「ラブクラフト」尽くしの徹底ぶりが示す通り、原典への愛着を土台に、あえて原典と正反対の身体的な恐怖で勝負した作品であり、クトゥルフ題材ゲームのジャンル的多様性を示す例として位置づけられます。

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