概要
『The Haunting』(悪霊の家)は、クトゥルフの呼び声TRPGの1981年の第1版以来、歴代のルールブックに収録され続けてきた入門シナリオです。作者はゲームデザイナーでもあるサンディ・ピーターセン。原題は「The Haunted House」で、後に「The Haunting」へ改題されました。第7版ではクイックスタート・ルールに収録され、日本語でも『新クトゥルフ神話TRPG クイックスタート・ルール』の一部として無料PDFで配布されています。
クトゥルフ神話との関係
舞台は1920年代のボストン。探索者は家主から「幽霊が出る」と噂される屋敷の調査を依頼され、新聞社や図書館での文献調査、関係者への聞き込みを経て、いわくつきのコービット邸へと踏み込みます。地下室にはウォルター・コービットの遺体が埋まっており、その精神は死してなお生き続け、屋敷内の出来事を見つめています。幽霊屋敷という古典的な怪奇趣味の背後に、人智を超えた存在の気配が覗く構成です。
独自の要素・原典との違い
文献調査・聞き込み・探索・戦闘という本TRPGの基本サイクルを3〜4時間で一通り体験できる設計で、シナリオ中には初心者を相手にするキーパーへの助言も豊富に書かれています。『Call of Cthulhu』史上最も広く遊ばれたシナリオとも言われ、40年以上にわたり無数のプレイヤーがこの屋敷でコズミックホラーの入口をくぐってきました。入門シナリオの定番として、今なお第一に名前が挙がる作品です。

