概要
ロバート・ブロック(1917-1994)は、アメリカの小説家。SF・ホラー・ミステリの分野で多数の短編・長編を残し、映画『サイコ』の原作者として世界的に知られる。10代でH・P・ラヴクラフトに送ったファンレターをきっかけに文通が始まり、「ラヴクラフト・サークル」の一員として若くしてパルプ雑誌デビューを果たした。クトゥルフ神話の草創期を知る作家の一人として、生涯にわたり神話体系に連なる作品を書き続けた。
基本情報
- 生年月日:1917年4月5日(イリノイ州シカゴ生まれ)
- 没年月日:1994年9月23日(カリフォルニア州ロサンゼルスで死去、77歳)
- 国:アメリカ合衆国
- 主な活動分野:小説家(ホラー・SF・ミステリ)、脚本家
生涯と主な仕事
1927年、10歳の頃に雑誌『ウィアード・テイルズ』に出会い幻想文学に傾倒。1929年に一家はミルウォーキーへ移住した。1933年、16歳のブロックはラヴクラフトに旧作の入手を求めるファンレターを送り、これに対しラヴクラフトが助言を添えて丁寧に返信したことから文通が始まる。以後ラヴクラフトは若きブロックの創作の師となり、1934〜35年には10代のうちに『ウィアード・テイルズ』誌上でプロデビューを果たした。1935年にはミルウォーキーの作家集団「ミルウォーキー・フィクショニアーズ」に参加している。
1937年のラヴクラフトの死は、当時20歳のブロックに大きな衝撃を与えた。その後も執筆活動を続け、1947年に長編第一作『ザ・スカーフ』を発表。1959年発表の長編『サイコ』は翌1960年にアルフレッド・ヒッチコック監督により映画化され、世界的な名声を得た。同年ハリウッドへ移住し、以後はテレビ・映画の脚本家としても活躍(『スタートレック』『スリラー』ほか)。1970〜71年にはミステリ作家協会(MWA)会長を務めた。1994年、ロサンゼルスでがんのため77歳で死去した。
クトゥルフ神話への貢献
ブロックとラヴクラフトの交流は、二つの作品を通じて神話ファンの間で特によく知られている。1935年にブロックが発表した「星から訪れたもの」は、禁断の書物に耽溺する人物が異形の存在を召喚する物語で、作中で死ぬ人物はラヴクラフト自身をモデルにしたものであり、ラヴクラフト本人の許可を得て書かれた。これに応える形でラヴクラフトは1936年、ブロックをモデルにしたロバート・ブレイクを主人公とする「闇をさまようもの」を執筆し、ブロックに献辞を捧げた——ラヴクラフトが個人に作品を捧げた唯一の例とされる。ブロックは1950年、三部作を締めくくる「尖塔の影」を発表し、この往復書簡的な物語を完結させた。ブロックはまた、架空の魔道書De Vermis Mysteriis(「妖蛆の秘密」)を考案するなど、神話の道具立てを拡張したことでも知られる。
主要作品
- 「星から訪れたもの」(The Shambler from the Stars, 1935年)
- 「顔のない神」(The Faceless God, 1936年)
- 「尖塔の影」(The Shadow from the Steeple, 1950年)
- 『妖蛆の秘密』(Mysteries of the Worm、神話作品集、1981年)
- 『サイコ』(Psycho, 1959年)
- 『ザ・スカーフ』(The Scarf, 1947年)
参考資料
- Wikipedia “Robert Bloch” https://en.wikipedia.org/wiki/Robert_Bloch
- H.P. Lovecraft Wiki “Robert Bloch” https://lovecraft.fandom.com/wiki/Robert_Bloch
- Encyclopedia.com “Bloch, Robert Albert” https://www.encyclopedia.com/humanities/encyclopedias-almanacs-transcripts-and-maps/bloch-robert-albert


