概要
フランク・ベルナップ・ロング(1901-1994)は、アメリカの小説家・詩人。ホラー、SF、幻想文学から漫画原作まで、70年近くにわたり執筆を続けた。1920年代初頭にH・P・ラヴクラフトと出会って以来生涯の友人となり、千通を超える書簡を交わした「ラヴクラフト・サークル」最古参の一人。クトゥルフ神話に登場する怪物「ティンダロスの猟犬」の生みの親として知られる。
基本情報
- 生年月日:1901年4月27日(ニューヨーク市マンハッタン生まれ)
- 没年月日:1994年1月3日(マンハッタンの病院で死去、92歳)
- 国:アメリカ合衆国
- 主な活動分野:小説家、詩人、漫画原作者
生涯と主な仕事
マンハッタンのハーレム地区で育ったロングは、1920年頃、アマチュアジャーナリズム誌に発表した作品「マントルピースの上の目」がラヴクラフトの目に留まったことをきっかけに文通を開始。1922年4月に初めて対面し、以後1937年にラヴクラフトが没するまで生涯の友人であり続けた。1924年、『ウィアード・テイルズ』誌に「砂漠の死体」を売り込みプロデビュー。以後数十年にわたりパルプ雑誌の中心的な書き手の一人となった。1940年代後半からは漫画業界にも進出し、『アドベンチャーズ・イントゥ・ジ・アンノウン』『スーパーマン』『グリーン・ランタン』など複数の出版社で原作を手がけている。
1975年、アーカム・ハウスからラヴクラフトの評伝『Howard Phillips Lovecraft: Dreamer on the Night Side』を上梓した。これはL・スプレイグ・ディ・キャンプによる伝記への応答という側面も持つ、旧友による親密な人物像として知られる。1977年にファースト・ファンダム殿堂入り、1978年に世界幻想文学大賞生涯功労賞、1987年にはブラム・ストーカー賞生涯功労賞を受賞した。1994年、肺炎のためマンハッタンで死去、92歳だった。
クトゥルフ神話への貢献
ロングは、ラヴクラフト以外の作家による最初のクトゥルフ神話作品とされる「ティンダロスの猟犬」(1929年)の著者である。時間の「曲線」ではなく「鋭角」に潜むというティンダロスの猟犬という発想は、神話の中でも屈指の独創的な設定として広く受け継がれた。また1931年に連載開始(1963年に単行本化)された長編The Horror from the Hillsでは、後に神格記事として当サイトでも扱うチャウグナー・フォーンを創造している。もう一つの代表作The Space-Eatersには、ラヴクラフトをモデルにした人物が登場することでも知られる。
主要作品
- 「ティンダロスの猟犬」(The Hounds of Tindalos, 1929年)
- The Space-Eaters(1928年、ラヴクラフトをモデルにした人物が登場)
- The Horror from the Hills(1931年連載、1963年単行本化、チャウグナー・フォーンの初出)
- 『Howard Phillips Lovecraft: Dreamer on the Night Side』(評伝、1975年)
参考資料
- Wikipedia “Frank Belknap Long” https://en.wikipedia.org/wiki/Frank_Belknap_Long
- H.P. Lovecraft Wiki “Frank Belknap Long” https://lovecraft.fandom.com/wiki/Frank_Belknap_Long
- SFE: The Encyclopedia of Science Fiction “Long, Frank Belknap” https://sf-encyclopedia.com/entry/long_frank_belknap



