TRPG — Malleus Monstrorum

マレウス・モンストロルム

クトゥルフの呼び声TRPGの神話生物・神格を網羅するモンスター事典サプリメント。

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概要

『マレウス・モンストロルム』は、クトゥルフ神話TRPG第7版に対応した公式の怪物大全(ベスティアリー)である。2020年にケイオシアム社から2巻組のスリップケース版として刊行された。Mike Mason、Scott David Aniolowski、Paul Fricker の共著で、第1巻(216ページ)が神話の怪物と異星種族、民間伝承の怪物や動物を、第2巻(264ページ)が旧支配者・外なる神・旧神・化身・固有の存在を扱う[1]。

収録数は第1巻が150項目以上、第2巻が110項目以上で、両巻をあわせると250項目を超える[1]。日本語版はKADOKAWAより2分冊で刊行され、Vol.1クリーチャー編が2021年7月30日[2]、Vol.2神格編が2021年10月29日に発売された[3]。なお、これ以前に単巻の日本語版も刊行されている[4]。

クトゥルフ神話との関係

本書に収録される神格・怪物は、いずれもラヴクラフトや後続作家が生み出した存在に由来する。ただし原典の小説に「ステータス」や「数値」は一切存在しない。クトゥルフやヨグ=ソトースがどれほどの力を持つかは、語り手の恐怖を通じて暗示されるだけである。

『マレウス・モンストロルム』は、そうした断片的な描写を、正気度(SAN値)の減少量・耐久力・各種能力値といったゲーム上の数値へ「翻訳」する。原典を横断して神話生物を引ける事典としても機能するため、TRPGを遊ばない読者にとっても参照価値がある。

独自の要素・原典との違い

原典において神格の力が不可視・不可知であることは、恐怖の本質そのものである。本書はゲームとして遊べるようにするため、あえてその力を数値というかたちで可視化する。この「数値化」はTRPGというメディア固有の要請から生まれたもので、原典にもダーレス以降の拡張にも存在しない、三層でいう第3層の代表例といえる。

一方で、本書は単なるデータ集にとどまらない。架空の神話研究者による日記からの抜粋という体裁で、統計データの合間に物語的な解説を挟み込む構成をとる[1]。数値を与えることと、数値では表せない不気味さを残すことを、同じ一冊のなかで両立させようとしている点に本書の性格がよく出ている。

出典

  • [1] 2020年刊行、クトゥルフ神話TRPG第7版対応の2巻組。著者は Mike Mason / Scott David Aniolowski / Paul Fricker。第1巻216ページ・第2巻264ページ、ISBN 978-1-56882-334-8。収録数は “over 150 entries concerning Cthulhu Mythos monsters and alien species, as well as creatures from folklore and animal beasts”(第1巻)、”over 110 entries concerning Great Old Ones, Outer Gods, Elder Gods, Avatars, and Unique Beings”(第2巻)で、あわせて250項目を超える — ケイオシアム公式商品ページ(2026年8月26日確認), Chaosium: Malleus Monstrorum – Cthulhu Mythos Bestiary – Slipcase Set ↩
  • [2] 日本語版『新クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム Vol.1 クリーチャー編』は2021年7月30日発売、B5判、ISBN 9784047367418 — KADOKAWA公式書籍情報(2026年8月26日確認), KADOKAWA クトゥルフ神話TRPG公式サイト ↩
  • [3] 『新クトゥルフ神話TRPG マレウス・モンストロルム Vol.2 神格編』は2021年10月29日発売 — KADOKAWA公式サイトのお知らせ(2026年8月26日確認), KADOKAWA クトゥルフ神話TRPG公式サイト ↩
  • [4] 単巻の日本語版『クトゥルフ神話TRPGマレウス・モンストロルム』がKADOKAWAの書籍情報に掲載されている(2026年8月26日確認)。刊行年は同ページから確認できなかったため本文では触れていない — KADOKAWA 書籍情報 ↩

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