アブドゥル・アルハザードは、H・P・ラヴクラフトが生み出した架空の人物で、クトゥルフ神話における最重要の魔導書『ネクロノミコン』の著者とされています。ラヴクラフト自身の説明によれば、彼は8世紀のダマスカス(現シリア)に暮らした詩人・幻視者で、「狂えるアラブ人」の異名で呼ばれました。730年頃、彼はこの書物の原型となるアラビア語の『アル・アジフ』を著したとされ、後にギリシア語訳の際に『ネクロノミコン』の名を与えられたと語られます。738年、彼は人々の目前で見えない怪物に引き裂かれて姿を消したとも、行方知れずになったとも伝えられ、その最期には諸説が残っています。
アルハザードという名前自体は、ラヴクラフトが幼少期に『アラビアン・ナイト』を読んで自らに与えた遊びの名乗りに由来するとされ、後年の創作でこの人物像へと結実しました。小品「『ネクロノミコン』の歴史」に、彼の来歴がまとめられています。
関連語: アル・アジフ、H・P・ラヴクラフト



