ウォード・フィリップスは、H・P・ラヴクラフトがE・ホフマン・プライスと共作した「銀の鍵の門を越えて」(執筆1932〜33年、発表1934年、前作「銀の鍵」の続編)に登場する人物です。ロードアイランド州プロビデンスに住む老齢の神秘思想家として描かれ、失踪した探求者ランドルフ・カーターと長年にわたり文通を交わしていた人物として物語に関わります。
作中終盤の降霊会の顛末を経て、ウォード・フィリップスはカーター失踪の顛末を綴った一篇を発表し、カーターがイレク=ヴァドの玉座に王として君臨しているらしいことを仄めかす、という形で物語を締めくくります。その姓「フィリップス」がラヴクラフト自身のミドルネームと重なることに加え、カーターの物語を書き記す語り手という役回りから、ウォード・フィリップスはラヴクラフト自身を投影した分身的人物であるとしばしば評されています。
関連語: 銀の鍵の門を越えて、銀の鍵、ランドルフ・カーター




