詩 — On Reading Lord Dunsany's Book of Wonder

ダンセイニ卿『驚異の書』を読んで

ラヴクラフトが敬愛した幻想文学の先達ロード・ダンセイニへ捧げた、短い献詩。

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ダンセイニ卿『驚異の書』を読んで

「夜の時は気づかぬままに過ぎ去り、暖炉の熾火は消えてゆく。巨大な影が一つまた一つと、音もなき悪魔の行列となって通り過ぎる」

— H・P・ラヴクラフト「ダンセイニ卿『驚異の書』を読んで」(1920年執筆)冒頭部

概要

『ダンセイニ卿『驚異の書』を読んで』は、H・P・ラヴクラフトが1920年にアマチュア雑誌『The Silver Clarion』に発表した短い詩で、アイルランドの幻想文学作家ロード・ダンセイニの短編集『A Book of Wonders(驚異の書)』への感銘を綴った献詩です。

登場神格・用語

本作はダンセイニへの献詩であり、深淵書架収録の固有の神格・用語は登場しません。

内容と特徴

ラヴクラフトは1919年頃にダンセイニの作品と出会い、その独自の神話的世界観と華麗な文体に強い衝撃を受けたことを複数の書簡で述べています。本作はその感動を直接的に表現したもので、ダンセイニが創造した「彼方の国」のイメージを称賛する内容になっています。

作品としての位置づけ

ダンセイニからの影響は、ラヴクラフトの初期夢幻小説群(いわゆる「夢の国」シリーズ)に色濃く表れており、本作はその影響関係を裏付ける資料としても価値があります。神話大系そのものを扱った作品ではありませんが、ラヴクラフトが自らの創作の源流をどこに見ていたかを知る上で興味深い一篇です。1920年の初出であり、米国・日本双方でパブリックドメイン作品として扱われます。

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