概要
ヘイゼル・ヒールド(1896-1961)は、マサチューセッツ州サマービルに住んだアメリカのパルプ作家。H・P・ラヴクラフトの「リビジョン(添削・代作)」依頼者として5編の怪奇小説を『ウィアード・テイルズ』誌等に発表した。いずれもヒールド名義で刊行されているが、その執筆の大部分をラヴクラフトが担ったことが本人の書簡から明らかになっており、実質的な代作(ゴーストライティング)として広く知られている。
基本情報
- 生年月日:1896年4月6日(メイン州生まれ)
- 没年月日:1961年2月4日(64歳で死去)
- 国:アメリカ合衆国
- 主な活動分野:パルプ小説家(怪奇小説)
生涯と主な仕事
ウィリアム・W・ヒールドとオレエッタ・J・ドレイクの娘として生まれ、マサチューセッツ州サマービルに暮らした。1932年頃からラヴクラフトの添削・代作サービスの依頼者となり、以後複数の怪奇小説をラヴクラフトの手を借りて発表した。ラヴクラフトとの関係は基本的に「依頼者と代筆者」というビジネス上のものであったが、両者は文通を重ね、直接一度は対面した可能性も指摘されている。1961年、64歳で死去した。
クトゥルフ神話への貢献
ラヴクラフトが手がけたヒールド名義の作品は「石の男」(1932年)、「翼ある死」(Winged Death、1934年)、「博物館の恐怖」(1933年)、「永劫より」(Out of the Aeons、1935年)、「墓地の恐怖」(The Horror in the Burying-Ground、1933年)の5編である。ラヴクラフト自身がオーガスト・ダーレスへの書簡で「翼ある死」について「私の担当分は9割から9割5分ほどになる」と述べているように、その関与は添削の域を大きく超えていた。「博物館の恐怖」では怪しげな蝋人形館を舞台に旧支配者的な存在が登場し、「石の男」では彫刻家をめぐる石化の復讐譚が描かれるなど、いずれもラヴクラフト的な宇宙的恐怖の色合いが色濃い。研究者の間では、ヒールドの提供はごく粗い着想に留まり、実質的にはラヴクラフトによるゴーストライティングであったと理解されている。
主要作品
- 「石の男」(The Man of Stone, 1932年)
- 「博物館の恐怖」(The Horror in the Museum, 1933年)
- 「墓地の恐怖」(The Horror in the Burying-Ground, 1933年)
- 「翼ある死」(Winged Death, 1934年)
- 「永劫より」(Out of the Aeons, 1935年)
参考資料
- Wikipedia “Hazel Heald” https://en.wikipedia.org/wiki/Hazel_Heald
- H.P. Lovecraft Wiki “Hazel Heald” https://lovecraft.fandom.com/wiki/Hazel_Heald
- Wikisource “Author: Hazel Heald” https://en.wikisource.org/wiki/Author:Hazel_Heald




