概要
『夜の王たち』は、ロバート・E・ハワードが1930年に『Weird Tales』誌に発表した短編で、ピクト族の王ブラン・マク・モーンを主人公とするシリーズに属しつつ、ヴァルーシア王クルを時空を超えて登場させる、ハワード作品でも珍しいクロスオーバー編です。
登場神格・用語
本作には深淵書架収録の神格・用語は登場しません(ハワード独自の史劇世界を舞台とする作品です)。
あらすじと構成
ローマ帝国の軍勢に追い詰められたブラン・マク・モーンは、ドルイドの魔術師の助けを借り、遥か太古の王クルの魂を呼び寄せて味方につけます。異なる時代に生きた二人の王が肩を並べて戦うという展開は、ハワードの創造した諸英雄たちが一つの大きな歴史観の中で緩やかに繋がっていることを示す象徴的な一編です。
作品としての位置づけ
本作は、単体の物語としての完成度もさることながら、ハワードが自身の作品群を一つの壮大な「架空の歴史」として構想していたことを裏付ける資料としても重要視されています。1930年の初出であり、米国の1931年以前公表ルールの範囲内に収まる最後期の作品の一つとして、米国・日本双方でパブリックドメイン作品として扱われます。


