編集部注(拡張神話): 本記事が扱うグロスは、H・P・ラヴクラフト存命期のパブリックドメイン原典には登場しません。イギリスのモダンホラー作家ラムジー・キャンベルによって創造された、後年の拡張神話に属する存在です。同作は現時点でパブリックドメインではないため、本記事は原文からの引用を行わず、公知の設定情報の要約のみで構成しています。
概要
ラムジー・キャンベルが1976年の短編「The Tugging」で創造した外なる神。赤みがかった小惑星あるいは小衛星のような姿で描かれ、宇宙を漂いながら「天球の音楽」と呼ばれる歌を歌い続けるとされる。
基本プロフィール
性質と権能
巨大な赤い一つ目を持つ、小惑星あるいは小衛星のような姿で描かれる。この目は探知を逃れるために閉じることもできるとされる。惑星のそばを通り過ぎる際に「天球の音楽」と呼ばれるサイレンの歌を響かせ、その惑星上で眠っている旧支配者や外なる神を目覚めさせてしまう——その結果、多くの場合その惑星の生命が絶滅する、あるいは惑星そのものが破壊されるとされる。
由来と歴史
地球で周期的に起きてきたとされる大量絶滅(白亜紀末期の恐竜絶滅を含む)の背後にグロスがいるとする説が伝えられており、この連想から実際の天文学における「ネメシス仮説」(周期的大量絶滅の原因を太陽の伴星に求める仮説、レイアップとセプコスキーが提唱)になぞらえて「ネメシス」「死の星」の異名でも呼ばれるとされる。昆虫的な種族シャンの故郷である惑星シャッガイの破壊にも関与したとする説もある。
執筆背景と影響
キャンベルは1960年代にグラーキ・イゴロナク・ダオロスといった神格を相次いで創造した後、1970年代に入ってもこうした宇宙的破滅をもたらす存在の創造を続けた。グロスはその系譜に連なる一柱として位置づけられる。






