編集部注: 本記事が扱う『彼方よりの挑戦』は、H・P・ラヴクラフト、C・L・ムーア、A・メリット、ロバート・E・ハワード、フランク・ベルナップ・ロングの5名がそれぞれ1章ずつを分担執筆したリレー小説です(本サイトの他の原典記事は原則として単著者作品を扱いますが、本作は例外として複数著者作品であることを明記した上で掲載します)。1935年にファン雑誌「Fantasy Magazine」に掲載された作品で、パブリックドメインとして扱われている例が複数確認できるものの、個別の著作権更新記録までは断定できていません。本記事は原文からの引用を行わず、あらすじ・論評のみで構成しています。
概要
地質学者ジョージ・キャンベルが発見した奇怪な結晶の立方体をきっかけに、精神が異星へと転送されてしまう一編。全5章からなるリレー小説で、ラヴクラフト・ムーア・メリット・ハワード・ロングの5名がそれぞれ一章ずつを分担執筆した、数少ない多人数合作のクトゥルフ神話作品。
作品情報
- 原題: The Challenge from Beyond
- 執筆・発表年: 1935年発表(「Fantasy Magazine」9月号、編集者ジュリアス・シュワルツ企画のリレー小説)
- 主題タグ: 5名によるリレー小説、精神の転送というテーマ、崩壊しつつある異星文明
あらすじ
地質学者ジョージ・キャンベルはカナダの原野で奇怪な結晶の立方体を発見する。立方体に触れたことで彼の精神は異星の存在によって乗っ取られ、肉体を奪われたキャンベルの意識は遠い異星――かつて栄えた文明が崩壊しつつある世界――へと転送される。全5章からなるリレー小説で、H・P・ラヴクラフト、C・L・ムーア、A・メリット、ロバート・E・ハワード、フランク・ベルナップ・ロングがそれぞれ一章ずつを分担執筆した(ハワードが第4章を担当したことが確認されている)。
読みどころと注目テーマ
5名の作家による分担執筆というリレー小説の趣向、精神の転送という発端、崩壊しつつある異星文明という壮大な舞台
執筆背景と影響
ラヴクラフト自身が共著者として直接参加した数少ない合作クトゥルフ神話作品の一つ。編集者ジュリアス・シュワルツが企画した「ファンタジー・マガジン」誌のリレー小説企画で、SF作家陣(ムーア・メリット)と怪奇小説作家陣(ラヴクラフト・ハワード・ロング)が一堂に会した、両ジャンルの交差点を示す一編としても知られる。


