編集部注(拡張神話・同名注意): 本記事が扱うヒュドラは、H・P・ラヴクラフト「インスマスの影」に登場する深きものどもの女神「母なるヒュドラ」(hydra.md)とは同名だが無関係な、全くの別存在です。本記事のヒュドラはヘンリー・カットナーが自作の短編のために独自に創造した外なる神で、H・P・ラヴクラフト存命期のパブリックドメイン原典には登場しません。原文からの引用は行わず、公知の設定情報の要約のみで構成しています。
概要
作家ヘンリー・カットナーが短編「ヒュドラ」(異名:千の顔を持つ月)のために創造した存在。異次元に存在するとされ、無数の生首が浮かぶ灰色のおぞましい海として描かれる。
基本プロフィール
性質と権能
異次元に存在する、灰色のおぞましい粘液の大海として描かれる。その表面からは、人間のものと異形のものが入り混じった無数の生首が浮かび上がり、絶え間なく苦悶にすすり泣き、顔をゆがめているとされる。
由来と歴史
このヒュドラの信者たちは、「On the Sending Out of the Soul(魂の送り出しについて)」という小冊子を使い、他者を騙して生贄として捧げさせるとされる。この冊子の最後のページには、幽体離脱(アストラル・プロジェクション)を可能にする呪文が記されており、望んだ場所へ無害に幽体を送り届けるとされる。しかし術者に知られぬまま、この儀式はヒュドラとの接触も引き起こし、ヒュドラは幽体化した術者の意識に取り憑いて宿主とする。幽体が現れた場所に居合わせた者は首を刎ねられ、その首がヒュドラの一部として取り込まれるとされる。術者本人は無事に元の肉体へ帰還するが、その凄惨な光景を目撃した衝撃だけは残るという。
執筆背景と影響
本作のヒュドラは、通常「旧支配者」として扱われることが多いとされるが、時にごく小規模な「外なる神」として扱われることもあるとされ、資料によって分類が一定しない。ラヴクラフト自身の「インスマスの影」に登場する同名の女神(父なるダゴンと対をなす深きものどもの女神)とは全く無関係の独立した創造物であり、両者を混同しないよう注意が必要である。




