編集部注(拡張神話): 本記事が扱うバグ=シャッシュは、H・P・ラヴクラフト存命期のパブリックドメイン原典には登場しません。デイヴィッド・サットンおよびブライアン・ラムレイによって創造された、後年の拡張神話に属する存在です。両作とも現時点でパブリックドメインではないため、本記事は原文からの引用を行わず、公知の設定情報の要約のみで構成しています。
概要
イギリスの作家デイヴィッド・サットンが1972年の短編「Demoniacal」で描いた無名の怪物を起源とし、後にブライアン・ラムレイが1976年の短編「The Kiss of Bugg-Shash」でこの存在に「バグ=シャッシュ」という名を与え、正式にクトゥルフ神話の一員として位置づけた旧支配者。
基本プロフィール
- 分類: 旧支配者
- 欧文表記: BUGG-SHASH
- 初出: デイヴィッド・サットン「Demoniacal」(1972年)で無名の怪物として初登場。ブライアン・ラムレイ「The Kiss of Bugg-Shash」(1976年)で命名・体系化
- 異称: 黒きもの、空間を満たすもの、闇より来たるもの
性質と権能
ショゴスにも似た、無数の目と口に覆われた黒く粘つく巨大な塊として描写される。最大の特徴は、死者の唇に口づけることでこれを蘇生させ、粘液で包み込んで肉体を支配してしまう能力とされる。禁書『Cthaat Aquadingen』にはこの旧支配者を召喚する呪文が記されているという設定も付随する。
他の存在との関係
外なる神イブ=ツトゥルとは血縁関係にあるとされ、両者は「水没させるもの(the Drowners)」と呼ばれる系譜に属するという設定がブライアン・ラムレイによって後年付け加えられた。
執筆背景
サットンの原型はブライアン・ラムレイの目に留まり、彼が続編を書いて名前と設定を与えたことで、複数の作家の手を経てクトゥルフ神話の一員として定着した経緯を持つ。1970年代以降のイギリスのホラー作家たちによる神話拡張の一例として、Robert M. Priceの編纂書『The New Lovecraft Circle』でもこの経緯が紹介されている。





