編集部注(拡張神話): 本記事が扱う「ルルイエ異本(R’lyeh Text)」は、H・P・ラヴクラフト存命期のパブリックドメイン原典には登場しません。オーガスト・ダーレスが後年創造した書物であり、この体系化を裏付ける個々の作品の多くは現時点でパブリックドメインではないため、本記事は原文からの引用を行わず、公知の設定情報の要約のみで構成しています。
2026-07-21の旧版に関する訂正: 本記事は以前、出典を「ダニッチの怪」「時間からの影」としていましたが、いずれの原文にも「ルルイエ異本」の語は登場しないことが当時確認されていました。2026-07-29の再調査で、正しい初出はダーレスの短編「ハスターの帰還」であることが判明したため、出典情報を訂正しています。
概要
ルルイエ異本は、オーガスト・ダーレスの短編「ハスターの帰還」(1939年3月、Weird Tales誌)で創造された架空の稀覯本である。作中では、アジア内陸部からもたらされ、人皮で装丁された一冊として登場する。ラヴクラフト自身の作品には一度も登場せず、ダーレス以降の作家によって拡張されたクトゥルフ神話に固有の書物である。
基本プロフィール
- 分類: 禁書
- 欧文表記: RLYEH TEXT
- 初出・出典: オーガスト・ダーレス「ハスターの帰還」(1939年3月、Weird Tales誌)
由来と歴史 / 詳細設定
「ハスターの帰還」の作中設定では、アモス・タトルという蒐集家がアジア内陸部の奥地から人皮装丁の稀覯本としてルルイエ異本を入手したとされる。ダーレスはこの作品でハスターを旧支配者として本格的に体系化しており、ルルイエ異本もその一環として登場した。後続作家では、リン・カーターがこの書物を引き継ぎ、翻訳者ブライアント・ホスキンズによる訳がミスカトニック大学図書館に所蔵されているという設定を加えた。ブライアン・ラムレイやロバート・M・プライスの作品にも独自の写本・訳本が登場する。
性質と影響
クトゥルフ・ガタノトーア・ゾス=オムモグ・キュエーガなど複数の旧支配者に関する記述を含むとされ、ネクロノミコンと並ぶ禁断の文書として、後続の拡張神話作品で頻繁に言及される。
後世の展開・大衆文化
日本国内では、ニトロプラスの『真月譚 月姫』派生作品『DEMONBANE』シリーズで、ルルイエ異本が人間の少女の姿を取る「文書精」として登場することで広く知られる。また、TYPE-MOONの『Fate/Zero』『Fate/Grand Order』にも登場し、原語は中国語で書かれ後にイタリア語へ「プレラーティのスペルブック」として翻訳されたという設定でジル・ド・レェが所有する。詳細はFate/Grand Orderの記事を参照。


