地名 — INNSMOUTH

インスマス

原典

深きものどもとの契約により住民が段階的に異種族へ変貌していった港町。1928年の連邦摘発で秘密結社が解体され、以後は半ばゴーストタウンと化している。

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インスマス

「撓んだ切妻屋根と尖った破風が寄り集まった街並みは、目を背けたくなるほど明白に朽ち果てた腐敗の気配を伝えており、人の気配はほとんど感じられない」

— H・P・ラヴクラフト「インスマスの影」(1936年発表)
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概要

1643年に建設され、当初は漁業とインド・中国貿易で栄えた港町。1812年の米英戦争後に不景気へ陥った際、交易商オーベッド・マーシュ船長が深きものどもと結んだ契約により、住民が段階的に異種族へと変貌していった歴史を持つ。バスで町に近づく語り手の目には「広大な敷地に密集した建物が並ぶ町でありながら、目に見える生活の気配が不吉なまでに乏しかった。煙突の林からはほとんど煙が上がらず、三つの高い尖塔は塗装も剥げたまま、海に面した地平線を背景に殺風景にそびえていた」[1]と映る。1928年、連邦当局の摘発によって秘密結社が解体され、以後は半ばゴーストタウンと化している。

原典での描写

町へ至る道と外観

「インスマスの影」(1931年執筆/1936年発表)の語り手は、ニューベリーポートからアーカムへ向かう安上がりな交通手段を探すうち、駅の切符係からインスマス行きのバスの存在を知らされる。係員は町を「マニューゼット川の河口にある妙な町だ。1812年の戦争前まではほとんど都市と呼べるほど栄えていたが、この百年ほどですっかり荒れ果ててしまった」[5]と、いくぶん見下すような調子で語った。バスで丘を越えた語り手が初めて見下ろした町は煙突からほとんど煙が立たず、尖塔の一つは頂が崩れ、「そのうえもう一つの尖塔とともに、本来なら文字盤があるはずの場所に黒々とした穴が開いているだけだった」[6]という有様だった。

通りと建物

語り手が降り立った町の広場には、色褪せた黄色い塗装の残るギルマン・ハウスが建ち、川向こうにはマーシュ家が営む精錬所の白い鐘楼が見えた。広場でただ一人のよそ者だった食料品店の店員によれば、「これらのスラム街、すなわちメイン・ストリート沿いにこそ、古いジョージ王朝様式の教会が見つかるはずだったが、そのいずれもが長らく見捨てられていた」[7]という。教会の一つは、既存の教派から一様に異端視され、風変わりな儀式や祭服を用いる集団がエソテリック・オーダー・オブ・ダゴンとしてニュー・チャーチ・グリーンで使っていたと語られる。川の北側に立ち並ぶ波止場沿いの掘っ立て小屋についても、「隠されたトンネルで結ばれており、まさに目に見えぬ異常のとぐろを巻いた巣窟をなしていた」[8]と描写される。

住民の姿

切符係は道中、インスマスの住民の外見について「頭の形が妙に狭く、鼻は平たく、瞬きをしない出目の者もいる。肌の質もおかしく、ざらざらとかさぶただらけで、首の側面は縮れたりひきつれたりしている」[9]と語っていた。町を歩いた語り手自身も高齢の住民をほとんど見かけないことに気づき、「年配の住民の大半がどうなったのか、また『インスマス面』が年を重ねるほど進行する奇妙で執拗な病のようなものではないかと考えずにはいられなかった」[10]と記す。なお、原典ではこうした住民への嫌悪感が排外主義的な人種偏見の言い回しを通じて語られる場面もあるが、その表現自体はここに転載しない。

港と悪魔の暗礁

悪魔の岩礁について、切符係は「一日の大半は水面上に出ているが、水没することもほとんどなく、島と呼べるほどのものでもない。あの岩礁には悪魔の一団が棲みついていて、上の方の洞窟から出たり入ったりしているという話だ」[11]と語り、古株の船乗りたちはこの岩礁を避けて大きく迂回して航行していたと付け加えた。聞き取り相手のザドク・アレンは、酩酊した独白の中で1846年の惨劇を「群れをなして……いくつもの群れが……岩礁じゅうにひしめき、マニューゼット川を港から泳ぎ上ってきた」[12]と振り返る。深きものどもの本拠地は、物語の終盤で岩礁沖の水中都市イハンスレイとして明かされる。

語り手が去ったあと

深夜のインスマス脱出行を経た語り手は、後に自身の家系を洗い直し、「オベド・マーシュは私の高祖父だったのだろうか。ならば、私の高祖母は何者、いや何だったのか」[13]と自問するようになる。物語の最後、語り手は自らの変容を受け入れる決意を語り、「私は自殺しない――自殺させられるはずがない……いとこと共に、あの海の岩礁まで泳ぎ出し、暗黒の深淵を抜けて幾多の円柱が並ぶキュクロプス的なイハンスレイまで潜り、深きものどもの棲み処で永遠に驚異と栄光の中で暮らすのだ」[14]と結ぶ。

「戸口に現れたもの」(1933年8月21日-24日執筆)

主人公エドワード・ダービーの妻アセナス・ウェイトは「インスマスのウェイト家の一人」とされ、彼女をめぐっては「1850年ごろの恐ろしい取引の噂と、この寂れた漁港の旧家に伝わる『人間とは言い切れない』何かにまつわる言い伝え」[15]が結びつけられている。彼女はキングスポートのホール・スクールに通っていたことがあり、父イフレイム・ウェイトはインスマスのワシントン街にある半ば朽ちた屋敷に暮らし、その屋根裏の窓は常に板で塞がれ、夕暮れ時には奇妙な物音が漏れ聞こえたという[16]。

破棄草稿「インスマスの影」(1931年)

「インスマスの影」の破棄草稿は、切符係の忠告からザドク・アレンとの対話まで完成稿と大筋を同じくするが、細部には異同がある。導入部では、政府の摘発ではなく大火事によって波止場沿いの空き家の大半が失われたとされ、「放火の噂があり、老イワニツキ神父ならば多くを語れるだろうと思うが、私の知っていることはこの件にかなり異例な角度を与える」[17]と記される。人口についても、完成稿の「300人から400人ほど」に対し、草稿では「あの疫病が街いちばんの血筋を奪ったのかもしれない。とにかく今では怪しい連中ばかりで、500人か600人といったところだ」[18]とされ、細部の数字が異なる。

名前のみの言及(「セレファイス」「魔女の家の夢」)

「セレファイス」(1920年11月上旬執筆)のインスマスは、断崖の下の潮流が浮浪者の亡骸をもてあそぶ場面で一度だけ触れられる。「インスマスの断崖の下では、潮流が夜明けにこの半ば見捨てられた村を彷徨い歩いた浮浪者の亡骸をもてあそび、常春藤に覆われたトレヴァー・タワーズのそばの岩に打ち上げていた。そこでは恰幅のよい、とりわけ嫌味な成金のビール醸造業者が、金で買った旧貴族の空気を満喫している」[19]という描写から、これはイングランドの入江の村としてのインスマスであり、本記事が扱うマサチューセッツ州の港町とは別の土地である。「魔女の家の夢」(1932年1月-2月28日執筆)では、アーカムの人々が「訪れるのを妙に嫌がる、あの古く半ば見捨てられた町」[20]として名前が挙がるのみで、具体的な描写はない。

基本プロフィール

  • 分類: 地名
  • 欧文表記: INNSMOUTH
  • 別表記: インスマウス、インズマス(訳書・資料による表記揺れ)
  • 初出・出典: 「インスマスの影」(1931年執筆/1936年発表)
  • 位置: マサチューセッツ州エセックス郡、マニューゼット川河口(アーカムとニューベリーポートを結ぶ街道の途中)
  • 象徴的地物: 沖合約1マイル半の岩礁「悪魔の岩礁(デビル・リーフ)」

由来・モデル

作者ラヴクラフト自身は、実際に訪れたマサチューセッツ州ニューベリーポート(1923年・1931年)の印象を主なモデルにしたとされる。文学的な先行作として、ロバート・W・チェンバース「The Harbor-Master」やアーヴィン・S・コッブ「Fishhead」が研究者によって指摘されている。

歴史・年表

1643年の建設以降、漁業と貿易の中継地として栄えていたが、1812年の米英戦争を経て不景気に陥った。この時期、交易商オーベッド・マーシュ船長がポリネシアのカナカイ族との接触を通じて深きものどもと契約し、秘密結社「ダゴン秘密教団」を興した。マーシュはマニューゼット川の水力を利用した精錬工場も経営していたとされる。

1846年には表向き伝染病とされる出来事(実態は契約反対派の粛清だったとされる)で住民の半数以上が死亡し、以後衰退が進んだ。地元の情報提供者ザドク・アレンの証言では、この年「町は自分たちで見て、考えるようになった。行方不明者が多すぎる、日曜の集会での説教が荒唐無稽すぎる、あの岩礁についての噂話が多すぎる」[2]という不穏な空気があったと語られる。1927〜28年の冬、連邦政府の役人が町を秘密裏に調査し、翌2月に大規模な手入れと逮捕が行われた。世間はこれを密造酒との散発的な戦いのひとつと見なしたが、逮捕者の異常な多さと、波止場沿いの空き家が爆破されたこと、悪魔の暗礁沖の海淵へ潜水艦が魚雷を撃ち込んだという一紙だけの報道が、事の異様さを示していた(原文の冒頭部による。「FBI」「海軍」の語は本文に無い)。

性質・特徴

血統と交配を通じて住民の身体そのものが非人間へ変容していくという設定は、外部から来る怪物による直接的脅威ではなく、自己の出自・アイデンティティが内側から侵食されていく恐怖を描き出す。町全体を覆う「あらゆるものに染み渡る、この上なく吐き気を催させる魚臭さ」[3]は物語を通じて繰り返し強調される嫌悪の象徴であり、沖合の悪魔の岩礁も「高潮にもかかわらず、水面からほとんど浮き上がらない黒い長い線でありながら、奇妙などす黒い悪意を思わせるものを漂わせていた」[4]と、静かな不吉さを湛えた地物として描かれる。

この設定の背景には、ラヴクラフト自身の異人種混淆への嫌悪が影響しているとする伝記的分析や、町の異形描写を排外主義的世界観の反映として読む学術研究もあるが、これらはあくまで創作背景・批評的解釈であり、作中設定そのものとは区別して扱うべきである。後続作家オーガスト・ダーレスは短編でインスマスのマーシュ家とダンウィッチのホウェイトリー家との血縁を示唆し、長編『永劫の探究』ではインスマス再興とその後の顛末を描いた。

関連する人物・存在・出来事

深きものども、ダゴン、教団創始者オーベッド・マーシュ、その一族が営むダゴン秘密教団、悪魔の岩礁が中心的な要素。アーカム・ダニッチとは、マーシュ家とホウェイトリー家の血縁が後続作家により言及されるなど、地理的にも設定的にも結びつく。

主要登場作と読みどころ

  • 「インスマスの影」(1931年執筆/1936年発表): 唯一無二の舞台作品。青年の系譜調査から始まり、町の秘密の発覚、深夜の逃走劇、そして最後に明かされる語り手自身の血統の真実までを描く、ラヴクラフト神話でも屈指の構成を持つ中編
  • 後続作品での展開: オーガスト・ダーレス『永劫の探究』でインスマス再興後の顛末が描かれるほか、TRPG『クトゥルフの呼び声』のキャンペーン多数がこの町を舞台・題材にしている

よくある誤解・設定の食い違い

Q. インスマスの住民の異形化は、外から来た侵略者による被害ですか?

A. いいえ。原典では、住民自身の祖先(オーベッド・マーシュ)が深きものどもと自ら契約を結んだ結果として描かれており、外部からの一方的な侵略ではありません。

Q. ラヴクラフトの異人種混淆への偏見がそのまま作中設定として明記されていますか?

A. いいえ。伝記的分析や批評的解釈として指摘されることはありますが、これは創作背景の分析であり、作中に明記された設定そのものとは区別して扱われるべきです。

出典

  • [1] “It was a town of wide extent and dense construction, yet one with a portentous dearth of visible life. From the tangle of chimney-pots scarcely a wisp of smoke came, and the three tall steeples loomed stark and unpainted against the seaward horizon.”(訳: 本文参照) — H. P. Lovecraft, “The Shadow over Innsmouth”(1931年執筆/1936年発表), 公式アーカイブ ↩
  • [2] “Come in ‘forty-six the taown done some lookin’ an’ thinkin’ fer itself. Too many folks missin’—too much wild preachin’ at meetin’ of a Sunday—too much talk abaout that reef.”(訳: 「46年になって、町は自分たちで見て、考えるようになった。行方不明者が多すぎる、日曜の集会での説教が荒唐無稽すぎる、あの岩礁についての噂話が多すぎる」) — 同上 ↩
  • [3] “Pervading everything was the most nauseous fishy odour imaginable.”(訳: 「あらゆるものに染み渡る、この上なく吐き気を催させる魚臭さ」) — 同上 ↩
  • [4] “And far out at sea, despite a high tide, I glimpsed a long, black line scarcely rising above the water yet carrying a suggestion of odd latent malignancy. This, I knew, must be Devil Reef.”(訳: 「そして遥か沖合、満潮にもかかわらず、水面からほとんど浮き上がらない黒い長い線が見え、それでいて奇妙などす黒い悪意を漂わせていた。これが悪魔の岩礁に違いないと私は知った」) — 同上 ↩
  • [5] “Innsmouth? Well, it’s a queer kind of a town down at the mouth of the Manuxet. Used to be almost a city—quite a port before the War of 1812—but all gone to pieces in the last hundred years or so.”(訳: 「インスマス? ああ、マニューゼット川の河口にある妙な町だ。1812年の戦争前まではほとんど都市と呼べるほど栄えていたが、この百年ほどですっかり荒れ果ててしまった」) — H. P. Lovecraft, “The Shadow over Innsmouth”(1931年執筆/1936年発表), 公式アーカイブ ↩
  • [6] “One of them was crumbling down at the top, and in that and another there were only black gaping holes where clock-dials should have been.”(訳: 「そのうちの一つは頂が崩れ落ちており、それともう一つの尖塔には、本来なら文字盤があるはずの場所に黒々とした穴が開いているだけだった」) — 同上 ↩
  • [7] “It was in these slums—along Main Street—that I would find the old Georgian churches, but they were all long abandoned.”(訳: 「これらのスラム街、すなわちメイン・ストリート沿いにこそ、古いジョージ王朝様式の教会が見つかるはずだったが、そのいずれもが長らく見捨てられていた」) — 同上 ↩
  • [8] “The tottering waterfront hovels north of the river were reputedly connected by hidden tunnels, being thus a veritable warren of unseen abnormalities.”(訳: 「河の北側に立ち並ぶ今にも崩れそうな波止場の掘っ立て小屋は、隠されたトンネルで結ばれているとされ、まさに目に見えぬ異常のとぐろを巻いた巣窟をなしていた」) — 同上 ↩
  • [9] “Some of ‘em have queer narrow heads with flat noses and bulgy, stary eyes that never seem to shut, and their skin ain’t quite right. Rough and scabby, and the sides of their necks are all shrivelled or creased up.”(訳: 「頭の形が妙に狭く、鼻は平たく、瞬きをしない出目の者もいる。肌の質もおかしく、ざらざらとかさぶただらけで、首の側面は縮れたりひきつれたりしている」) — 同上 ↩
  • [10] “One wondered what became of the bulk of the older folk, and whether the ‘Innsmouth look’ were not a strange and insidious disease-phenomenon which increased its hold as years advanced.”(訳: 「年配の住民の大半がどうなったのか、また『インスマス面』が年を重ねるほど進行する奇妙で執拗な病のようなものではないかと考えずにはいられなかった」) — 同上 ↩
  • [11] “It’s well above water a good part of the time, and never much below it, but at that you could hardly call it an island. The story is that there’s a whole legion of devils seen sometimes on that reef—sprawled about, or darting in and out of some kind of caves near the top.”(訳: 「一日の大半は水面上に出ているが、水没することもほとんどなく、島と呼べるほどのものでもない。あの岩礁には悪魔の一団が棲みついていて、上の方の洞窟から出たり入ったりしているという話だ」) — 同上 ↩
  • [12] “hordes of ‘em . . . swarms of ‘em . . . all over the reef an’ swimmin’ up the harbour into the Manuxet”(訳: 「群れをなして……いくつもの群れが……岩礁じゅうにひしめき、マニューゼット川を港から泳ぎ上ってきた」) — 同上 ↩
  • [13] “Was Obed Marsh my own great-great-grandfather? Who—or what—then, was my great-great-grandmother?”(訳: 「オベド・マーシュは私の高祖父だったのだろうか。ならば、私の高祖母は何者、いや何だったのか」) — 同上 ↩
  • [14] “No, I shall not shoot myself—I cannot be made to shoot myself! …… We shall swim out to that brooding reef in the sea and dive down through black abysses to Cyclopean and many-columned Y’ha-nthlei, and in that lair of the Deep Ones we shall dwell amidst wonder and glory for ever.”(訳: 「私は自殺しない――自殺させられるはずがない……いとこと共に、あの海の岩礁まで泳ぎ出し、暗黒の深淵を抜けて幾多の円柱が並ぶキュクロプス的なイハンスレイまで潜り、深きものどもの棲み処で永遠に驚異と栄光の中で暮らすのだ」) — 同上 ↩
  • [15] “She was one of the Innsmouth Waites, and dark legends have clustered for generations about crumbling, half-deserted Innsmouth and its people. There are tales of horrible bargains about the year 1850, and of a strange element ‘not quite human’ in the ancient families of the run-down fishing port.”(訳: 「彼女はインスマスのウェイト家の一人であり、朽ちかけ半ば見捨てられたインスマスとその住民については、何世代にもわたって暗い伝説がまとわりついていた。1850年ごろの恐ろしい取引や、この寂れた漁港の旧家に伝わる『人間とは言い切れない』何かにまつわる言い伝えもある」) — H. P. Lovecraft, “The Thing on the Doorstep”(1933年8月21日-24日執筆), 公式アーカイブ ↩
  • [16] “Ephraim lived in a half-decayed mansion in Washington Street, Innsmouth, and those who had seen the place (Arkham folk avoid going to Innsmouth whenever they can) declared that the attic windows were always boarded, and that strange sounds sometimes floated from within as evening drew on.”(訳: 「イフレイムはインスマスのワシントン街にある半ば朽ちた屋敷に暮らし、その場所を見た者たち(アーカムの人々はできる限りインスマスに行くのを避ける)は、屋根裏の窓が常に板で塞がれ、夕暮れ時には奇妙な物音が中から漏れ聞こえることがあると語った」) — 同上 ↩
  • [17] “There is talk of incendiarism, and I suppose old Father Iwanicki could tell much if he chose; but what I know gives a very unusual angle to my opinion.”(訳: 「放火の噂があり、老イワニツキ神父ならば多くを語れるだろうと思うが、私の知っていることはこの件にかなり異例な角度を与える」) — H. P. Lovecraft, “Discarded Draft of The Shadow over Innsmouth”(1931年), 公式アーカイブ ↩
  • [18] “Maybe that plague took off the best blood in Innsmouth. Anyway, they’re a doubtful lot now—and there can’t be more than 500 or 600 of them.”(訳: 「あの疫病が街いちばんの血筋を奪ったのかもしれない。とにかく今では怪しい連中ばかりで、500人か600人といったところだ」) — 同上 ↩
  • [19] “though below the cliffs at Innsmouth the channel tides played mockingly with the body of a tramp who had stumbled through the half-deserted village at dawn; played mockingly, and cast it upon the rocks by ivy-covered Trevor Towers, where a notably fat and especially offensive millionaire brewer enjoys the purchased atmosphere of extinct nobility.”(訳: 「インスマスの断崖の下では、潮流が夜明けにこの半ば見捨てられた村を彷徨い歩いた浮浪者の亡骸をもてあそび、常春藤に覆われたトレヴァー・タワーズのそばの岩に打ち上げていた。そこでは恰幅のよい、とりわけ嫌味な成金のビール醸造業者が、金で買った旧貴族の空気を満喫している」) — H. P. Lovecraft, “Celephaïs”(1920年11月上旬執筆), 公式アーカイブ ↩
  • [20] “All around him stretched the bleak emptiness of salt marshes, while the narrow road ahead led to Innsmouth—that ancient, half-deserted town which Arkham people were so curiously unwilling to visit.”(訳: 「彼の周りには塩性湿地の荒涼とした広がりが伸び、その先の細い道はインスマスへと続いていた――アーカムの人々が訪れるのを妙に嫌がる、あの古く半ば見捨てられた町へと」) — H. P. Lovecraft, “The Dreams in the Witch House”(1932年1月-2月28日執筆), 公式アーカイブ ↩

⚠ 隣の書架(成人向け・R-18)

インスマスの名が公式資料に明記されている成人向け作品は、姉妹サイト「深淵禁書」で紹介しています(18歳未満の方は閲覧できません。リンク先の入口で年齢確認があります)。

『印素町を覆う影』/『冒涜的交尾』

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