編集部注: 本記事は神格「クトゥルフ」そのものの解説ではなく、「クトゥルフ」という語の表記・用法についてまとめた用語記事です。神格としての設定・原典描写は本項ではなく上記の神格記事を参照してください。
概要
「クトゥルフ」という名前は、日本語圏の受容史の中でいくつかの異なる表記を経てきた。また神格そのものだけでなく、クトゥルフ神話という体系全体、あるいはコズミックホラー的・海洋的な恐怖の雰囲気そのものを指して比喩的に使われることも多い。
基本プロフィール
表記の変遷
「Cthulhu」という綴り自体、原典中でラヴクラフトが「人間の発声器官では正確に発音できない」と述べているように、確定した音写が存在しない。日本語訳でも複数の表記が並立してきた。
- ク・リトル・リトル: 戦前〜戦後間もない時期の紹介記事・翻訳で使われた古い音写。現在ではほとんど使われないが、レトロな響きを狙って意図的に引用される例もある(深淵禁書の記事タイトル『ク・リトル・リトル』など)。
- クトゥルー: 英語の発音により忠実な音写として広く使われてきた表記。
- クトゥルフ: 現在もっとも一般的に定着している表記。本サイトでも標準表記として採用している。
神格名を超えた用法
「クトゥルフ」は固有の神格名としてだけでなく、以下のような比喩的・総称的な意味でもたびたび使われる。
- クトゥルフ神話という体系・ジャンル全体を指して、単に「クトゥルフ」と呼ぶ用法(例:「クトゥルフ系の作品」「クトゥルフが好き」)。
- 具体的な神格や設定を伴わなくても、深海・海洋・人智を超えた存在への恐怖といったコズミックホラー的な雰囲気だけを指して「クトゥルフっぽい」と形容する用法。
こうした広義の用法は、「クトゥルフ」という名前がジャンルそのものの代名詞として定着していることの表れである。姉妹サイト「深淵禁書」で扱うR-18派生作品のように、特定の神格の直接描写を伴わない作品が「クトゥルフ神話生物」「クトゥルフ神話TRPG風」といった言葉だけで紹介されるのも、この広義の用法が背景にある。





